10月18日(木曜日)

朝は1時半に一度起き、再度寝直しで5時起き、以後雨上がりでも本日も余韻が有りますよ的な層の厚い灰白色な空に覆われた夜明けであります。部屋の空気が悪く、入れ替えの為窓を開けたのですが、風もなく電車の音が木霊すのみでなかなかスカッとした空気では在りませんでした。

喉の病名は反回神経麻痺だそうです。回復の余地は1か月ぐらい見てよくなると思うと両津先生は言っています。耳鼻咽喉科の依田先生はちょっと厳しいかもわかりません、回復見込みの可能性はほぼ難しいという回答。耳鼻咽喉科の方が全体像と負荷の認知があり確かな答えなのであっても、結局僕の頑張り、あきらめない取組で回復を信じやりきるしかないでしょうね。

1日雨で、家内がミルキーを抱えてロイヤルに爪切りに行ったそうです。ミルキーも早めに歯磨きしてあげないと大変や。

夕食後、矢部、ニーズ,川地君の3人が来てくれたが、カントリーの仕事は、相当遠回りしていますね。理解しようとする気持ちが弱いのが大きな遅れです。

夜はうんちが出ないので、座薬をしました。

なかなか出なくて驚いたがなんとか12時半ごろ出ました。

10月17日(水曜日)

目覚めが、5時台に無理なく自然に目覚める。入院してから規則正しく朝は遅くても6時半には起きる。いや否応なく起こされるといった方が良いか。大体が眠いときは採血で無理やり起こされるケースが多いのである。

きょうは薄曇りの中、ビルの上に飛行機雲のような隙間がありそこからのみ光が差し込んで来るので空全体が淡いブルーに覆われているような意外に神秘的な世界観の中(俗にいえば北野ブルーより淡いのだが)物思いに耽りたい気になり、ノラジョーンズを聞きながらぼんやりとりとめのない、至福の1時間を満喫しているのである。

体調が良くさえなれば、日常から異状な世界でのんびり自分探しでもしているように思えるのかもしれない。いかんせん、僕のようなせっかちで、おとなしくしていない人間では在り得ない望みなのかもしれないが、入院中に人格がまず二回りは変わる筈であろう。

自分で実感し始めている。

今日の担当看護婦は山城さんで若い女性です。ごく普通のよく気が付きそうな感じの子で今まで2回は担当をして貰った筈です。今まで、こんなことすら、記録する余裕がなかったんですね。びっくりですよ。マジ。

昼、夜共に頑張ってご飯を食べたのですが、8割まででした。

高熱後の初めてのシャワーに入り、気分は爽快、リハビリに取り組んだ1日

夜勤は、例の四条君、なんと記憶では3回か4回、話してみると、夜勤は総勢4人で、2組に分かれ、基本2人一組だそうで、忘れたり、遅れたりは、多少はしょうがないのかもしれませんね。

セーブ君といろいろ勘違いで起こってしまう事態があり、まことに申し訳ない。

ゆっくりしたいものです。

10月16日(火曜日)

朝目が覚めたら、パジャマが違っていました。昨夜汗をかき看護婦さんと苦闘しながら服を着替えた記憶が無いのです。ほんとにびっくりものですねえ。朝ご飯は、少量のおかず

(ジャガイモの裏ごしに少しだけ味が付いたもの)とお粥少量と柔らかゼリーでした。

40分掛け完食、当然ですが途中10分近い休憩を挟んでのけっかですが。

しかし、頸が痛くてしょうがない。今日も アイウエエオ

アオ を繰り返したり、頸を回したり、いろんな方向を向いて繰り返ししゃべり続けて改善を勝ち取らねばならない。

さて、昼ご飯、晩御飯、どちらも7割ぐらいは食べれたのである。明日はもっと食べれていそうな気がする。食べて、大きな問題が無くならないと、退院スケジュールは組めないと耳鼻咽喉科で言われたくらいなので、まだ何にも、退院の時期などの話は皆無ですね。

今日取り組んだリハビリは、頸の痛い部分を少しでもなくすために、頸を回しながらの アイウエオ 発声、耳たぶを引っ張りながらの口パクと結構バラエティーに富んできたかな。

10月15日(月曜日)

本日朝は、5時半に3度目の目覚めから起きている。1度目は小便で、2度目は息苦しくて起きてしまった。さて大きな問題が発生したのであるが、朝食(と言ってもゼリー1個)であるが、いくら待っても来ない。通常は8時前に来るのだが、看護婦が後で持って来ますねと言ってから1時間、あまりにもひどく、冷蔵庫に前回の残物があり、勝手に食べました。するとそれから1時間後、看護婦がすいません遅くなってと言って持って来たのである。この際と思い2個目も知らんふりをして食べましたが、今の自分の身体では小さなゼリー2個で腹いっぱい、胸いっぱいの現状に唖然とした次第である。また看護婦も、以前の耳鼻咽喉科と今回の外科の違い、外科の看護婦の中でも十人十色でいい加減な人、よく気が付く人、遅い人、物忘れが激しい人、まことにさまざまである。

インド社とマインド社のことが心配でならない。特にインド社では現状をどうやって打開すべきか大きな壁がある気がする。

マージ君を中心に動かすには絶好だが、各々の心持が最重要である。皆んなでしっかり話し合い、意見交換をし、良い方向の選択をしないといけない。   何も出来ない状況では、心配しかしてあげれない、有り難迷惑なお話である。病院ないのシミと汚れを見るたびに過去の入院が蘇ってくる。なぜ入院したのか、なぜこんな状況になったのか、何のためにこの経験が今の僕に必要なのか、答えのない思考回路がゼンマイが切れたおもちゃのようにからまわりをはじめてしまうのだ。全てを必然として流すには、どこかで誰かに覗いてもらい、何らかの意味を発揮してくれれば良いのだが、おいおい下記お越してみたいと思う。

ふと、今日は病院内で少しずつ看護婦の個性を観察していってみようかなと思い始めている。とにかく大阪日本黒十字病院とは大きな病院で看護婦も多く、ましてや耳鼻咽喉科及び外科の2か所に入院という真に不幸極まる事態に立ち会う羽目になり、ちょっと違う視点で想像力を働かせて楽しまないともったいないことこの上ない気がするのである。

とりあえず3食とも5分粥が決定したので、その苦闘を記すのも面白いような気がするのである。

10月14日(日曜日)

今日は朝から熱も下がり、少し楽になる。とにかく喉の痛みと調子の悪さで改善の見込みが感じれず思考力もないどん底の状況を無限に感じてしまっていた。しかし、10時ごろ、奇跡的にえずきが発生して急に喉の光明が見え始めたのである。喉が収縮の兆しを発しているのです。なんだこれは、今まで感じることもなかった気配に、これは行けるぞ。明日の耳鼻咽喉科の検診が15時である。とにかくそれまで特訓をして何とか声が出るように取り組もう。治らないと言われている反回神経麻痺、食事をまともにできない現状であるから、喉が少しでも動くよう取り組もう。頑張るぞ。さて、今日も海ちゃんとつっちゃんが二人で来てくれた。昨日の熱でびっくりしていたので、それが今は声が少し出ているのでこれには驚いていた。何ともいえず遣り甲斐があるもんですね。昼ごはんもおかゆはしっかり噛めば(口を動かしているだけで、実際は噛めていないのであるが)飲み込めるので大きな問題が無いことが分かった。どちらにしても、誰が見ても大変な状況にある外観なので誰にも見られたくない状況であります、出来れば元気になってから知人に会いたいものだ。

早く来週は食事が本当に問題なく食べれる状況を掴まなければならない。ただ,焦らない事としっかり忍耐づよく努力することが大切である。人生、塞翁が馬とか云うが、本当に何で僕にここまでの試練を乗り越える必要があるのか、しみじみと入院中に考えよう。

次期社長育成、取締役の教育及び責任感の育成、社員間の風通しの壁をなくす等、今やらなければならない問題を皆と解決せねばならない。

体を治すことと同じく、社員のことも最大限考えねば大きな問題が起きそうである。

元気にならなきゃダメだよな。身体も、心も、特に精神力が萎えないように気持ちをしっかりと地につけて立つ、豊かな人間だろ、頑張れ。

10月13日(土曜日)

海ちゃんがつっちゃんと共に来る、少しでも元気に振る舞いたいのであるが、気力が付いていかない、空回りして苦笑いが精一杯で少し悲しいのだ。心の中ではおしゃべりを一杯しているのにしゃべれない苦しさが本当に今の地獄的な瞬間である。続いて矢部君がその後来る、現在の仕事の進行と今後の仕事の手配など、また古―ちゃんが心配していたとの事。幹部全員に危機感を持つこと、責任の持ち方をしっかり持ってもらわねばならない。体力的な問題もあり,全くまともな記録を記述出来なかった。何も出来ない自分に単なる絶望と、回復出来るのだろうかとの不安に潰れそうになるのだ。術後があまりに今回はきつかった。本日初めてシャワーをし、その後高熱が40度を越えて出て、胸の点滴口2か所を止められ、腕に変更。すると不思議、次第に体中の悪寒と震えが次第になくなり39度の熱が36,8度まで下がる。

良かった、あのまま意識がなくなるような気がしていたので、大きく深呼吸をして、つまらない思考をゼロに戻せた。よし、元気になろう。

10月2日(火曜日)

とうとう明日が手術です。25時間ほどは麻酔で寝たきりになります。集中治療室に入るので、どうも気持ちが落ち着かない本日であります。外科の両津先生が(担当医)桑田佳祐ややしきたかじんの病気が僕と同じらしく、手術の工程を説明するにはぴったりと思ったのだろうが、彼らに負けない経験は一杯していると思うので、元気になったらおもろい事せなあかんわ。朝7時には採血が始まり、夜は7時に下剤を飲まないといけなくなっており、うんちを看護婦に見せるという痴態を披露せねば進行しない。ほんまかいなと半信半疑となる。変な物食ってないよ、理解出来んねと聞くと看護婦は慣れたもの、食事の残物の確認をしておかないと、手術で大事になるからね。

頸と喉が相変わらず痛いのが今一番不安な点である。

3時ごろであろうか、突然の合田会長の訪問で、あっという間の2時間、いろんな話を海ちゃんも含め3人でした。旅行の話、子供の話、人生における話、病気の話、やっぱり健康が一番であると痛感。まずは今宵のこの時間を有意義にしたいと考えてみるのだが、いかんせん、明日は手術、落ち着いて話し込めるわけもなく、その間麻酔の先生、手術の書類、会社からの電話等あっという間に晩御飯、一生懸命食べたと思ったらすぐさま看護婦が、下剤を持って現れた。まいったねこれには、さっきプリン食べててよかった。

担当医両津先生が部屋をのぞきに来る。もし初めて外で会ったらまずからかって遊びたいであろう姿、喋り方、雰囲気なのであるが、担当医というだけで気分的にやたら大人の対応をする自分に驚く。

これは早く寝るか、逆に遅くまで起きていて、睡眠薬で死んだように26時間寝てしまうかである。二度目の大きな手術,生きるために必要なことならば、やらいでか。

 

 

ここで数日間が飛びます

病院の記録と共に後に甦らせるようにしましょう

10月1日(月曜日)

本日は朝早くから痛み止めの薬を飲んでくださいと看護婦が良いに来たのだ。何事や?

弱めの痛みどめやのに、、。わざわざ6時に起こすほどでもあるまいに。内視鏡検査が朝在る為多少の時間の空きを取る意図なのだろうか?

現場に於いて、本日は、手術後リハビリの予定と内視鏡検査がダブっていており、優先はリハビリ先行で行われた。息の仕方、コントロールをして、術後の感染、肺炎の併発を発生させない大切なカリキュラムなのである。約20分の腹式呼吸のやり方を終え、内視鏡検査の呼び出しで検査に行く。手術前の合計で今回で4回目である。前回食道の中の上部の癌が消えているという話であったのがやはり今回もきれいに無くなっているようである。

その為か、食道上部の切断箇所のマーキングが一度でできず、二度にわたる検査になる。

とにかくヘロヘロであります。次いでレントゲン写真で終了の運び。何か腑に落ちない。

本日は担当医、主治医、海ちゃんとを加えた手術の打ち合わせがありそこでしっかり聞くとしよう。

事もあろうに本日は大阪黒十字病院にとって年に一度の避難訓練の日に当たり、13時から地震、津波、停電、非常階段、自家発電、病院という場所における非常事態を肌で感じながら、早く自宅に帰してやりたい海ちゃんと共に、訓練最中に手術説明を受けれる結果に至り、思いっきり万歳を唱えた我々であった。

家内帰宅後マージ君と本間君が来院する。取田さんの話にもなり、話が盛り上がる最中に、看護婦の訪問があり、麻酔の先生の説明は家内にも聞いてもらわないとだめとのことで、えらい事でありましたが、急きょ明日の説明に変更をお願いし、事なきを得ました。

マージ君と本間君の話は取田さん及びパートさん、本間君の別れた二度目の家族の話をして息抜きをしました。大和田さんからのサンプルはいい感じでしたが明日説明を担当営業にするしかないでしょう。頑張れ、営業のみんな。

9月30日(日曜日)

トリフローのおかげで、本当に喉ちんこと右内頬の癌手術跡の部分が痛く、大きい口が開きません。おまけにコンクールでのうがいの時、塩水で鼻と喉掃除の時に血のりがたくさん出てきます。あまりのいがらっぽい痛さの為、痛み止めのロキソニンが出されました。確かにロキソニンを飲むと、痛みは和らぎました。手術前はあまり飲まない方が良いというのがわかります。

本日は大雨で、家内がびしょ濡れでやってきました。台風16号の為です。外の景色を見ていると、早めに家に帰さないとわがまま娘のミルキーが騒いでいそうで、いつもより早めに帰しました。もっと精神的にタフにならないと、海ちゃんに対する想いが時々イライラに代わるのが本当に情けなく思う時がある。どうもいかんね。

本日は東京より、KMMの古―ちゃんが寄ってくれた。JJの仕事の内容の伝達があったのであるが、まあお見舞いを本線としておこう。お互いよくこの年齢まで走り続けているものである。どうも彼と会うと仕事モードになってしまう、これは悪い癖だなあ。

嵐の去った夜景を見ながら今回は、入院に於いて、様々な問題としっかり向き合いクリアーにしなければならない事が山積だ。逃げなかったらどうにかなるやろ。

健康を取り戻すことがまず一番やね。それ以外は今は何も関係なしで行かんとね。

9月29日(土曜日)

朝は、看護婦により起こされた。体が痛くてなかなか起きれない。シャワー付きの個室はいつでも使える良さ、朝は洗顔及び頭を洗ってシャキッとできるのでとてもよろしい。

今度の部屋は11階で配置的なものでぎりぎり大阪城の天守閣のみが見える。ビルの上に取り付けたかのような淡い緑の風貌は異にして美なりでありますな。1126号室に入って半日以上になるが、なんか痒いのである。変な虫がいなければいいのであるがちょっと気になる。トリフローでごまかすしかないか。

トリフローについての取り組みと結果に触れよう。簡単に言えば直径2センチぐらいのボール3個が並んでおり、それを息によって吸って一つづつ引上げ3個同時に何秒引き上げれるかを一日5回以上行ってください、息を吹く場合はトリフローを逆さにし、吹いた力でボールを一つづつ引上げなるべくたくさんのボールを長い時間引き上げて置くための努力をやり続けるということである。喉と胃の縫合部分からの血液とか膿み、自然と溜まる痰を口から吐き出すことが重要になるからだ。パソコンを触るだけで頸と肩が痛いのだが

(トリフローで最後の息を吐くとき頸や肩に過敏に力が入るため)頑張ってやるかいな。

日比田花壇が嫁への花束の配達ミスの連絡あり。2度目です。もういい加減にしてください。海ちゃんの機嫌が悪いです、何度も同じ失敗はやめてほしいですね。