わたしは可愛い猫 ぞ う き ん   20160625

 

わたしは可愛い猫の ぞ う き ん  突然の来客 ぞうきんP1000753

我が家の軒先の狭い隙間に、ブロックのような灰色と黄土色の曼荼羅の塊が突然現れて、動いた。怪しい物体、少し危険な香りがする、塀の隙間によじ登って部屋の中を覗く。不思議な柄の猫である。小さくて片手に余る大きさだ。とても自分でここに来たのではあるまい。

母親はどこだ、こいつかなと思う奴が見当たらない。まさかとは思うが、誰かに連れてこられたのか、、まさか それはないだろう。

くりくりの大きな目、物おじしない動作、何にでも興味があるようで、きょろきょろと辺り一面を眺めている。

我が家の娘を不思議そうに眺めている。何処からか連れてこられたに違いない。

余りにも人に対して警戒心が無い。野良猫の風体ではないのだ。周りを注視する気配も希薄で、こいつは生存競争でまず遅れを取るのではないかと心配になる。

知らぬ存ぜぬでほっておく以外仕方がなかろう と決め込んで様子をみよう。

やはり、人の気配に敏感で恐ろしいくらい目で追ってくる。唯自分流にゆっくりと危険を知らぬかのごとく無防備であり、人の手が伸びてきても威嚇用の シャー と云う低い声と牙を見せるだけで、決して逃げようとはしないのである。

熱かろうが雨が降ろうが関係なくじっと縁側で窓越しに部屋を覗いているだけなのである。お腹がすいてご飯が欲しいといったことはまるでない。そして夜には隣の家のベランダで親子猫のクロちゃん家族の中に入り平然と居座りだしたのである。

隣の家主が大声を出しぞうきんを追い出そうとしてもまるで意に介さず、箒での攻撃は変わった遊びに映ったかのごとく楽しそうにしており、ホースでの水攻撃もさしたる違和感も感じずわれ関せず、まさに我が家の住人の風情を漂わせているのだ。

また、先住人のクロはその活かした容姿に一目ぼれ、べたべたデレデレなのだが、いかんせん ふさふさ丸々のぞうきんは、べつに とまるで気にしておらず、その状況に危険を感じた家主は、ぞうきんの避妊手術をしないと子供が出来ると心配をすることになる。結局我が家も協力し避妊に至るのだが、手術後も全く行動は変わらず、今もゆうゆうと自分流のぞうきんは異国のお嬢様のようにある意味高貴でさえある。

隣のクロでは遊ばれる以前に相手にされないようである。どなたか この御嬢さんをかわいがってくれないものであろうか、何故か気になって仕方がない。

猫の世界では、ことさら容姿端麗は生き抜くうえで必須の条件なきがする。

どうか生後4か月程の可愛いぞうきんよ、良い家族と巡り合ってくれたまえ。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です