9月30日(日曜日)

トリフローのおかげで、本当に喉ちんこと右内頬の癌手術跡の部分が痛く、大きい口が開きません。おまけにコンクールでのうがいの時、塩水で鼻と喉掃除の時に血のりがたくさん出てきます。あまりのいがらっぽい痛さの為、痛み止めのロキソニンが出されました。確かにロキソニンを飲むと、痛みは和らぎました。手術前はあまり飲まない方が良いというのがわかります。

本日は大雨で、家内がびしょ濡れでやってきました。台風16号の為です。外の景色を見ていると、早めに家に帰さないとわがまま娘のミルキーが騒いでいそうで、いつもより早めに帰しました。もっと精神的にタフにならないと、海ちゃんに対する想いが時々イライラに代わるのが本当に情けなく思う時がある。どうもいかんね。

本日は東京より、KMMの古―ちゃんが寄ってくれた。JJの仕事の内容の伝達があったのであるが、まあお見舞いを本線としておこう。お互いよくこの年齢まで走り続けているものである。どうも彼と会うと仕事モードになってしまう、これは悪い癖だなあ。

嵐の去った夜景を見ながら今回は、入院に於いて、様々な問題としっかり向き合いクリアーにしなければならない事が山積だ。逃げなかったらどうにかなるやろ。

健康を取り戻すことがまず一番やね。それ以外は今は何も関係なしで行かんとね。

9月29日(土曜日)

朝は、看護婦により起こされた。体が痛くてなかなか起きれない。シャワー付きの個室はいつでも使える良さ、朝は洗顔及び頭を洗ってシャキッとできるのでとてもよろしい。

今度の部屋は11階で配置的なものでぎりぎり大阪城の天守閣のみが見える。ビルの上に取り付けたかのような淡い緑の風貌は異にして美なりでありますな。1126号室に入って半日以上になるが、なんか痒いのである。変な虫がいなければいいのであるがちょっと気になる。トリフローでごまかすしかないか。

トリフローについての取り組みと結果に触れよう。簡単に言えば直径2センチぐらいのボール3個が並んでおり、それを息によって吸って一つづつ引上げ3個同時に何秒引き上げれるかを一日5回以上行ってください、息を吹く場合はトリフローを逆さにし、吹いた力でボールを一つづつ引上げなるべくたくさんのボールを長い時間引き上げて置くための努力をやり続けるということである。喉と胃の縫合部分からの血液とか膿み、自然と溜まる痰を口から吐き出すことが重要になるからだ。パソコンを触るだけで頸と肩が痛いのだが

(トリフローで最後の息を吐くとき頸や肩に過敏に力が入るため)頑張ってやるかいな。

日比田花壇が嫁への花束の配達ミスの連絡あり。2度目です。もういい加減にしてください。海ちゃんの機嫌が悪いです、何度も同じ失敗はやめてほしいですね。

9月28日(金曜日) 入院2日目

朝早くから山岡主治医が部屋に来られて、体の具合を聞いてこられる。昨日の吸引器KENDALLを数時間で一日分行い、本日目覚めと共に頸、顎、頬と至る所が非常に痛く、完全に手術用呼吸訓練のたまものであると確信しているのであるが、先生にホンマに痛いですと伝え、対応の確認をしたかったのですが, そうですか の返事に、にやりと含み笑いの味付けがしてありました。

久しぶりの朝飯の出番です。時間は7時30分、7分粥、肉そぼろ、芙2個入りの味噌汁、かつおのふりかけ、バナナ、牛乳パックと健康管理上のバランスはいいのかな?ただ食事時間は15分で終わりましたね。速攻での流し込みで処理、味わうとか、必要以上に時間をかけると、逆に誤飲や,咳込みを引き起こします。何でも、回数を重ねると、自然と食事をする知恵が付きました。本日シャワー付きの個室に変更になります、一日だけの特別室よ、さようなら。これ以降の文面はもう部屋が変わっています。

リハビリテーションより呼び出しが入り出かけるが、看護婦手配のミスで30分遅れる事態が発生。これはやはり現場がしっかりしている日赤では30分の遅れは次の予約とダブるため再度予約の取り直しとなり、50分後の再来指示となる。納得いかんわホンマ。

リハビリ師三田氏から呼吸法を教わる。手術後の呼吸器合併症予防のリハビリであった。以外に我々は単純に日常生活で、あらゆる体の機能が退化していることに気付く。

手術までトリフロー(KENDALL)の訓練による肺炎防止が大きな仕事である。

ただ、頸、肩、喉この痛さとの闘いである。

本日は妻,海ちゃんの52回目の誕生日でありました。ケーキも買ってやれず、外食も出来ず、メッセージカードのみ渡した忘れられない日になりました。

本当に、ありがとう、そして 誕生日おめでとう。 おめでとう は一体何時まで言うのかな?いくつになっても嬉しいものか、そんなものか、何故か入院を続けていると変な価値観に陥る事があるものです。

大阪日赤病院再入院の始まり 9月27日(木曜日)

本日野田ちゃんに乗せてもらって、入院と相成りました。やはり、いざ入院してみると人間と云う奴は現金なもので、以前の小さな工程が少しずつ蘇ります。部屋は恐ろしく広い個室で42000円の部屋であります。ただ一般の個室の空きがあれば変えてねとお願いしており、明日からはシャワー付き個室になるとのことで一安心です。今日は部屋の空気を満喫しておきたいところでありますが、残念ながら事前入院には大切な理由があり、本日より手術前のリハビリが用意されていました。本担当の女性(上条さん)は夜勤の為、代役で後藤 妙さんが丁寧に説明をしてくれました。息を吸って、吐いての力を付けるということです。我が妻、海ちゃんはこの部屋は寝やすいとソファーで軽くいびきをかいておりました。
何とも落ち着かない時間をやりくりして、KENDALLというそのリハビリ器具で遊んでいると、吉井悟 先生が、手術後の痰の無理のない排出及び息づまり時の痛みの防止になるとのことで何度かトライをお見せすると、そこそこの力で3秒以上の持続が必要とのこと、これから6日間頑張って取り組むしかないですな。
書類を持って浜多摩君が部屋に来てくれたのであるが、目のやり場のなさが如実にわかりちょっと荷が重かったかなとも思う。彼ももっと自分を高めていい時期だよな,頑張れよ。
今回は、明日からも含めてシャワー付きの個室なので、いつでも汗を流せるのがいい?いやいつでも体を温めれるのが良いであろう、何せ病院でどうやったって汗はかかないもんね。
静かな一人の部屋では、クレメンティーヌの寝ぼけた声と、ノラジョーンズのかったるい声が心地よく身に染みてくるのである。大きな窓からのぞくビルの群れの先に、大阪城の周囲に植え込まれた桜の木が都会のオアシスのようにぽつりと高層ビル同士のの隙間から
あんたまた来たか、頑張れよ と囁いているかに感じてしまう。歌のせいでもあるよな、これは、、、
7分粥の晩飯はさすがに、手術後の喉が小さい今の僕でも15分も要すことはなく、シャワー後にテレビでも見るかとベットに横になった時、ドアをたたく音と共に主治医、片岡幸三医師であった。またまたKENDALLでの息の使い方のチェックに始まり、現在飲んでいる痛み止めの弊害の説明を受ける。痛み止めの変更と来週月曜日の手術説明などのスケジュール並びに、手術自体7時間~8時間掛かる大手術というのである。僕は簡単そうに考えていたが、これには参った。なるようにしかならんだろう。
痛み止めが変更になった。弱くするらしい。本番の手術後に影響が出る可能性があるらしい。ここで素直に従わないのはあまりに子供っぽく、二つ返事で了解しました と優等生の答弁を返した次第である。今の自分は、運命を受け入れる事に徹する覚悟なのだ。